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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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松下で呆れアップルで仰天したこと竹内一正

松下で呆れアップルで仰天したこと (竹内一正)を読みました。

竹内氏の本は他にも下記の2冊を読んだことがあります。   
  スティーブジョブズ 神の交渉力         竹内一正      ★★★☆☆
  スティーブジョブズ 神の策略          竹内一正      ★★★☆☆

スティーブジョブズの功績というか経歴をする分には読みやすかったですが、
ジョブスを嫌いになる可能性があります。

松下で呆れアップルで仰天したこと―エンジニアが内側から見た企業風土の真実

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さて、本作品の内容としては竹内さんが大企業ということだけで松下電器に就職し、
そこで感じた日本の大企業の無駄や矛盾などの紹介から入ります。

これらは、少し時代が古いのですが現代にも通じる問題点だと思います。

私の会社は規模は違いますが、同じような問題点を新入社員の当時に感じていたことを思い出しました。
今は慣れてしまっただけで、解決なんかしていませんが…

その問題点に対して、熱い気持ちをお持ちのまま転職されたのだと思います。
人は組織にいると慣れたり、流されたりしやすいものだと思いますので尊敬します。

MBAに留学しようと決意して、海外とのやり取りの多い部署に希望して移動し、
そこで英語やビジネススキルを足掛け6〜7年かけて身につけたという話もすごい。


残念ながらビジネススクールからの合格は得られなかったらしいのですが、
縁あってアップルに転職することになり、後半はアップルでの企業文化の紹介になります。

アップルで仰天したことは確かに日本企業には受け入れられないような
IT業界&外資系の会社の特徴なのだとは思いますが、
当時はアップルは傾いていましたから、アップル絶賛という内容にもなっていません。

ホントにタイトル通り竹内氏がアップルで仰天した企業文化の違いの紹介です。
その違いが良いとか悪いとか、何故いいのか?とかそういう議論はありません。
淡々と、ただ違いとして受け入れられている印象を受けます。
これは多文化や異文化でのビジネスを展開する上で重要だと思います。

アップルは今でこそiPadやiPhoneの大ヒットで超優良企業ですが、
ちょっと前までは確かにつぶれそうな印象でした。
最大のライバルのビル・ゲイツにも助けてもらっていたし、
竹内氏が働いている頃は、社員もジョークにするぐらいだったらしいです。

ちょっと、自分の企業に対しての危機感や緊張感なさ過ぎだろうと思いますが、
それが企業文化というか働く人の文化で、スキルを持っているので、
つぶれたら他の会社で働けばいいと考えているのでしょう。

そこを考え方を変えさせようとすると、企業文化を変えることになるでしょうし、
それではAppleらしさを失うんでしょうね…
技術者は技術者としてのスキルを存分に発揮してもらって、また、制約の少ない環境の中で
クリエイティブな創造に集中し、金儲けは経営陣の責任なんでしょう。
アメリカらしい企業とも言えそうです。
そして、アップルの大復活やgoogle, face bookの大成功によって、
更にこの経営スタイルが評価されそうです。

ちょっと前までは、ハーレー・ダビットソンなどの社員が愛社精神を持って、
みんなで会社を盛り上げていく経営がもてはやされていました。
社長はハーレーの刺青なんか入れちゃったりして。

その中で、日本の終身雇用形態が社員が長期的なビジョンに立ち、
自分の業務責任範囲を超えて改善を進める経営スタイルも評価されていました。

今はどうですかね? 家電メーカーは軒並み数千億の赤字で、中国や台湾資本になり、
カーメーカーも日産は退場(ルノーの元で最近は絶好調ですが日系とはいえないし)、
トヨタとホンダが残るのみですが、トヨタもリコール騒ぎ以来元気ないし、
ホンダは2011年は地震とタイの洪水で一番被害を受けた上に、
売れ筋の車種でコケて現代にも抜かれてしまいましたし...


採点:★★★☆☆









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