本文へスキップ

「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

Since 2012.01.22

本気で言いたいことがあるさだまさし

関白宣言、無縁坂、秋桜などの名曲を作った歌手のさだまさし氏のエッセー本気で言いたいことがあるを読みました。

最近は作家としても活躍されているさだまさしさんが本気で言いたいことがあるというので、聞いてみようかと。


本気で言いたいことがある (新潮新書)

新品価格
¥735から
(2013/7/7 11:13時点)




内容としては家族のあり方、人とのつきあい方や心を通じ合わせることの大切さ、国の在り方、命の大切さ、教育の大切さとあり方などなど、さだまさしさんの思うことがずらずらと書かれています。

これらにはもちろん同感できますし、反論もありません。
もっともな事が書かれています。いや、当たり前すぎるほど当たり前のことが書かれています。
今更、本気で言いたいと声を大にする程の事とも思えないのですが...いや、内容的には本気で話すような大切な内容なのですが、さだまさし氏に言われなくてもって感じがします。

氏が書く琴線に触れるようなすばらしい歌から、この方の感性や人とのつながりとの大切さを大事にしていることは分かりますので、上記のようなことを言っていても、上辺だけでいい顔しているとは思いませんが...
別に改めて本に一生懸命書いて言われなくてもって感じがしました。

それよりも、こんな事を熱く書くぐらいなら政治家にでもなって世の中を変えてくださいよ。と思いました。私財を叩いて困っている人でも助けてくれるとか...終戦記念日の長崎のコンサートはもう止めてしまったけど、平和を考える機会として開いていたらしいですが。


ところで、最後の章では少し感じが変わってきます。
この部分には大満足でした。

氏が子供の頃からヴァイオリンを習っており、しかもかなりの腕前だったのが、音楽高校への入試に失敗し、挫折して悩んだ経験。そんな中、ギターと出会い、加山雄三氏の歌と出会い、フォークソンググループとしてデビューするまでの話。その後のグループ解散までの話などがその時の自分の思いなどと共に自身の口から語られており、非常に興味深く読みました。

それ以外にも、グレープの最後のアルバムの内の6曲を6時間で作った信じられないような事が出来たことがある。何て話なども非常に興味深く読みました。
ここでは、人智を越えた様な力に出会うことがあるという話の中で出てくるのですが...音楽などをやっていると、とても自分の力だけでは出来ないような事が出来てしまうことがある。これは人智を越えた存在、神がさせてくれているとしか思えないのだとか。
まあ、私としてはこれは、それまで色々試していたり、考えていたアイデアなんかを一気に吐き出した結果だと思いますが...でも、ご本人がそう言うんだから。

このような話はさだまさし氏にしか語ることの出来ない話でしょうから、こういう話をもっと読みたかったというのが正直なところです。
それぞれの歌に込めた思いや、それぞれの詩に思い至った背景とか。
ある分野で成功した方が、その人のプロフェッションについてどう考えているのか?どうしてそういうことが出来るようになったのか?どんな悩みがあり、どう乗り越えたのか?こそが他の人の参考になると思うんですよね...
別に他の専門家がいることについての畑違いの意見なんか興味ないです。

2013/06/30


採点:★★★☆☆









おすすめ購入先


   イーブックオフ  おすすめ!
   価格競争力が抜群!愛用のサイトでいつもまとめ買いしています。Tポイントも使えます。

   アマゾン
   品揃えは抜群!本だけでなくCD・DVD・日用品・家電・おもちゃと品揃え抜群。送料無料も魅力!

   紀伊國屋書店
   紀伊國屋書店のオンラインショップ。紀伊國屋ポイントをお持ちの方におすすめ。