元新聞記者で、現在はテレビでも大活躍されている
池上彰氏氏の
伝える力を読みました。
池上さんのテレビ番組が最近、大人気なのは、他のニュースでは詳細まで説明してくれないような素朴な疑問や本質について分かりやすく説明してくれるからだと思います。
この人気の秘密が分かるのではないかと思って読んで見ようと思いました。もちろん、仕事でも役に立つような気がしますし。
さてさて、中身ですが、どうして池上さんの説明が分かりやすいのか?について、いろいろな面から洞察がされています。
まず、根本的な事について、ホントに物事を理解しているのか?というところが大きい気がします。これは、NHKのこどもニュースとかという番組で鍛えられたようです。
物事の定義は知っていても、教科書の解答は暗記していても、中身を本当に理解していないと人には伝えられないとの事。確かにその通りだと思います。
本書の中でも例題で使われていますが、「日銀」とは何か?は教科書などの定義を知っていても、中身が分からないとチンプンカンプンです。
日々の業務でも、その仕事やルールの目的や本来の意味を理解しないまま仕事の依頼や指示をしてくる人がいますが、ホントメッセンジャーだと感じてしまいます。こういう人に限って、仕事が上手くいっていないことがしばしば見受けられる気がします。
物事の本質と本来の目的を理解しないまま仕事をしている人は、ちょっとした判断が必要な場面に遭遇したときにモタモタしている気がします。
その他、伝えること以外にも、仕事に関しての基本的な姿勢や取り組み方についても池上さんの考え方が紹介されています。
文章の書き方についてもそうです。新聞記者なんかのプロですら何度も推敲してようやく分かりやすい文章になることも多々あるので、一般のビジネスパーソンに至っては言わずもがなって。
全く、その通りだと思います。
私も文章には自身がありませんが、元々理系ですし、中にはひどい文章をよく見ます。なが〜く書いてあって、何をしたいのか良くわかんないメールとか。往々にして、こういうメールでは、自分が困っていて、でも、責任だけは避けたいと思っている気持ちは伝わって来たりしますが...
英語のメールでも同様かと。
ポイントを抑えた分かりやすいメールと、背景や目的がよく分からないままデータだけを要求されるような対応の難しいメールなど、人それぞれです。依頼について、効果的な情報を返信したいと思うので質問を返したりすると黙っちゃうとか。これって、たぶん、自分で何が欲しいか分かってないから何でしょうねぇ・・・
話が逸れましたが、最後には手帳の使い方まで指南されています。
これはちょっと行き過ぎじゃないかと思いました。ネタ切れ?
池上さんから学びたいと思うのは、どうやって物事の本質を理解し、上手く他人に伝えられるようにするか?というテクニックや気構え、ノウハウ辺りなんですが...
調べていたら「伝える力2」という続編も出ているようです。
まだまだ、ネタあったんですね...
ジョークの件も面白かったです。
状況に応じてわきまえたジョークにしましょうっていう、当たり前のことが書かれているのですが、自身の経験も少し紹介されています。
有名な「3つの袋」の話を揶揄って、”今時、損な話をする人もいないと思いますが...”って言おうとしていたけれども、何となく思いとどまった事があったとか。
その後、まさに「結婚に必要な3つの袋を紹介したいと思います...」とあいさつを始めた人がいたとか。危なかったですね〜。気をつけようもないと思いますが、悪気が無くてもバカにしたり揶揄するような内容のジョークは避けるようにした方が無難ですね。当たり前ですけど。
でも、このエピソード本当ですかね?
ちょっと作り話っぽい気がしますが...もしくは誰か他人の話とか。
あと、最後に、読む相手のことを考えて、誤解の無いように、分かりやすいように伝えるのが原則みたいな事が書かれていますが、「おわりに」のところで、この企画に上手く乗せられた経緯が簡単に説明されていますが、その後、”感謝しています。(恨んでいます)”と書かれています。
説明が不十分すぎてピンと来ません。
何で恨んでるんでしょうか?嫌だったのか?
イマイチ、ピンと来ません。
読む相手のこと考えて、分かりやすくするんじゃなかったの?最後の最後にガッカリです。
文章の書き方テクニックまで紹介していたのに...
2013/06/16
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