ニュース23のニュースキャスターだった
筑紫哲也氏の
ニュースキャスターを読みました。
ニュースキャスターというと、テレビ局の人間ともちょっと違うし、マスコミ関係者なのは間違いなさそうですが、評論家でもないし、どういう人がなっているのでしょうか?
あと、私はあまり興味がなかったですが、筑紫さんは人気があったようですし...
さてさて、感想ですが、まず、あまり深いことは書いてありませんでした。
ニュース23のキャスターとしてニューヨークから呼び戻されるまでの経緯と様々な出来事に関する筑紫氏の考え方が書かれています。
物事に白黒を付けられないことがあることを承知の上で、あまりはっきり、これこれはこうあるべきだ!とか言うのではなく、こういう見方もあるよ、こういう風に言う人もいる、私はこう思う。って感じです。
大人で現実的な考え方かもしれませんが、読んでいて読み応えはありませんでした。
あと、筑紫氏の交友録というか、周りの人間との関わりが多く書かれています。
おっさんというはじいさんの日記を読まされるのはキツイ...
クリントン大統領や朱鎔基首相との公開市民対談の経緯や彼らの人物像や戦略を洞察されています。おじさんのちょっと自慢日記って感じです。
井上陽水についても書かれており、ニュース23のために「最後のニュース」を作ってもらった経緯なども書かれています。
そもそも陽水氏との出会いは陽水の「傘がない」を聞いて衝撃を受けたからだとか。自分のスタンスととても似ているのだそうです。私もこの歌には衝撃を受けました。
と、私も陽水さんは大好きなので、陽水を褒めてもらうのは気持ちがいいのですが、マリファナを擁護しているのは、ちょっといただけませんねぇ〜。
アメリカ暮らしでマリファナが生活の近くにあり、それなりの知識もあると言っています。マリファナを吸うことによる害も少なく、タバコよりも常習性というかアディクトしないので、他の麻薬に繋がるようなことも無いのでそんなに大騒ぎする必要は無いだろうとのご意見。
はっきり言って間違っています。
そういう考え方があるのは知っています。が、常習性があるから他の麻薬に手を出すのではありません。もっと気持ちいい思いを求めてしまうからです。大麻では物足りなくなっちゃうからでしょ。
害もあります。
もちろんintoxicated中には判断力も鈍りますし、長期間使用すると記憶力が低下することも分かってきています。
まあ、これがメインの本でもないですから、目くじら立てるのもちょっと意味ないかも知れませんが、でも、この部分での理論の展開の仕方のお粗末さから、他のことに対する意見もこんな程度なんだろうなぁという思いになってしまったのは事実です。
このおじさん、偉そうな、物事を分かったようなこと言っているけど、まあ、この程度の知識や思いで意見を言っているんだろうなぁ〜って。
報道の在り方やニュースキャスターの役割、テレビ局の存在意義などについては、熱く書かれています。
自らがその中で生きて、いろいろな葛藤もあるからだと思いますが、真剣な想いというか、よく考えているな〜と言うのが伝わってきます。
テレビ局や番組と社会の関わり方や社会への責任って言うようなことに関しては、氏の考え方とテレビ局の論理の違いなどが紹介されていて参考になりました。
2013/06/16
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