「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

内閣総理大臣の安倍晋三氏の美しい国へを読みました。

前回首相になる前に出された本で売れていましたが、その時は読む機会がありませんでした。
今回、また首相になったので読んで見ようかと。

正直言って、私は安倍さんは嫌いな政治家です。
政策の中身がどうとかという前に、前回の辞め方が納得いきませんでした。

空気を読めずにやりたい改革、耳障りの良い政策を進めようとして進まず、病気を理由に投げだし辞任でしたから。病気で首相できないなら議員も辞めろ！ですよね．．．良くも恥ずかしくもなく政界に残りましたね．．．

また、難局が訪れたら辞めちゃうんでしょうね．．．

でも、首相が返り咲くというのは、敗者復活のない日本の社会の在り方が変わるきっかけになるのでは無いかとちょっと期待してしまいます。

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まあ、中身は普通のことが書かれています。

政治の世界では答えは一つではなく、大局から判断したり事細かなケアを目指したりと、どっちにも決めがたいことがたくさんあると思います。
それぞれの議題に対して、政治家一人一人が自分の信念に基づいて意見があるのでしょうが、その各々について、安倍さんの意見が書かれています。

どちらの意見も正解も誤りということもないと思いますが、安倍さんの議論の展開の仕方は自分の意見の正当性を訴えながら、反対意見の矛盾点とか失敗を論って批判していきます。

まあ、安倍さんが間違ったこと言っているわけではありませんし、日本の事を思っていっているので、あまり嫌な気持ちはせずに、むしろ気持ちよく読むことが出来ます。（基本的に安倍さんのことを嫌いなのにもかかわらずです。）


あと、持論の展開の中で、正当性を訴えていく過程は少し稚拙な感じがします。

冷静に多くの情報を仕入れて、それを総合的に判断して自分の信念に行き着いたという感じはせずに、元々、答えありきでそれをサポートする事実や議論を集めて、理論武装して安心している感じです。

先入観バリバリの意見だな〜と感じました。環境の中で培った信念なのだとは思いますが、ちょっと軽いというか浅はかな感じがしました。

言っていること自体は大賛成なのですが．．．

2013/06/09


採点：★★★★☆


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