勝者の思考法二宮清純
二宮清純氏の勝者の思考法を読みました。
二宮氏といえば、何故かは分かりませんがスポーツジャーナリストとして 有名なようで、ちょくちょく名前を聞いたことがありました。
常々、何でこんなに有名なんかな？と疑問に思っていたので、丁度、本屋さんでこの本を見つけたときに、興味が湧きました。
さぞかし、すばらしいことが書いてあるのだろうと。
内容はといえば、スポーツ全般に関しての逸話というか"いい話"って感じで、何か特別な感じは受けませんでした。
これぐらいの話なら、ネットでも有名になっていて十分に口コミで書かれているよう な レベルのことばかりじゃないの？と思いました。
ただ、その逸話からこういう考え方や姿勢、体制が「勝つ」ためには必要なんだと少し解説がされています。
だけど、これだって、その逸話を読めば、みんな簡単に自分で考え付くだろう程度の ことで、たいした感慨を受けることもありませんでした。
（感慨を受けなかったのは、その逸話自体ではなく、氏の解説についてですので、あしからず。）
これらの話から、もう一歩踏み込んで、全体で分類・分析がなされ、 勝つための思考法とはこういうものなんだ！と書かれていれば、 わざわざ本を買って読んだ甲斐もあったと思いますが、そこまではなく、一つの話に一つの結論という感じで、イマイチでした。
このようにバラバラなので、それぞれの話で矛盾があったようにも思います。
例えば、日本シリーズでリーグ戦での戦い方を変えず、長島ジャイアンツに負けてし まったホークスの王監督の話がありました。
パリーグのリーグでは力のある中継ぎを中心にした戦術で危なげなく リーグ連覇を果たすことが出来たけれども、ジャイアンツとの日本シリーズでは 相手の戦力が圧倒的に上であったのにも係わらず、戦術を変えることなく挑んで負けてしまった。
これだけ戦力に差があることが明確であったのならば、奇襲戦法といえるぐらいの変わったことをしなければならなかったといっていました。
でも、一方、古くてよく知らない時代なのですが、三原監督は戦力的には劣っていたけれども、絶対的なエースだった稲尾投手を頼んで見事日本シリーズを制覇した。
最後はちょっと当時でも無いような連投をさせたそうなのですが、後日、監督がお前で負ければ世間も納得するだろうと、負けを前提の戦略を組んでしまったと告白したとか。
結局、連投というところはちょっと奇襲戦法ともいえるのかもしれませんが、それ以外のシーズン中の基本的な方針を変えないというところでは、むしろ、全体に芯の 通った戦略とも言え、前述の王監督もそうであったので、本質的には一緒だったので はないかと思います。
特に「思考法」ということで言えば。 ただ、結果が違っただけで．．． 更には、弱点を克服するトレーニングや指導じゃなくて、長所を伸ばすトレーニングが必要であり、監督やコーチはアドバイスをするだけで、指導はするべきじゃないな んてことが書かれてあった記憶があります。
でも、マラソンの高橋尚子と小出監督の関係においては、そうではなく、選手は監督 の指導を、監督は選手のパフォーマンスを求めて、それが上手く嵌った例として紹介されていました。
どっちがいいんですかね？勝者の思考法としては？ 野球とマラソンだから別なんですかね？ 十人十色、ケースバイケースですか？
結局．．． これらが、バラバラだと感じた理由です。
あと、どうも渡邊恒夫氏のことはホントに嫌いなんだろうなということが伝わってき ました。
確かに、最近の言動を見ていると球界全体のことというよりも ジャイアンツのためだけに球界を振り回している感じを受けますし、 プロ野球の人気の低迷が著しい今日にそれどころじゃないだろう！ という二宮氏の気持ちは理解できます。
ただ、私は特に野球ファンというわけではなく、むしろサッカーが好きで、 日本代表に強くなってもらいたいので、野球が無くなって、 才能のある人たちがもっとサッカーをやってくれる方がうれしいですが。
冒頭の疑問の答えは見つけることが出来ませんでした。
2013.06.09
採点：★★★☆☆
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だけど、これだって、その逸話を読めば、みんな簡単に自分で考え付くだろう程度の ことで、たいした感慨を受けることもありませんでした。
（感慨を受けなかったのは、その逸話自体ではなく、氏の解説についてですので、あしからず。）
これらの話から、もう一歩踏み込んで、全体で分類・分析がなされ、 勝つための思考法とはこういうものなんだ！と書かれていれば、 わざわざ本を買って読んだ甲斐もあったと思いますが、そこまではなく、一つの話に一つの結論という感じで、イマイチでした。
このようにバラバラなので、それぞれの話で矛盾があったようにも思います。
例えば、日本シリーズでリーグ戦での戦い方を変えず、長島ジャイアンツに負けてし まったホークスの王監督の話がありました。
パリーグのリーグでは力のある中継ぎを中心にした戦術で危なげなく リーグ連覇を果たすことが出来たけれども、ジャイアンツとの日本シリーズでは 相手の戦力が圧倒的に上であったのにも係わらず、戦術を変えることなく挑んで負けてしまった。
これだけ戦力に差があることが明確であったのならば、奇襲戦法といえるぐらいの変わったことをしなければならなかったといっていました。
でも、一方、古くてよく知らない時代なのですが、三原監督は戦力的には劣っていたけれども、絶対的なエースだった稲尾投手を頼んで見事日本シリーズを制覇した。
最後はちょっと当時でも無いような連投をさせたそうなのですが、後日、監督がお前で負ければ世間も納得するだろうと、負けを前提の戦略を組んでしまったと告白したとか。
結局、連投というところはちょっと奇襲戦法ともいえるのかもしれませんが、それ以外のシーズン中の基本的な方針を変えないというところでは、むしろ、全体に芯の 通った戦略とも言え、前述の王監督もそうであったので、本質的には一緒だったので はないかと思います。
特に「思考法」ということで言えば。 ただ、結果が違っただけで．．． 更には、弱点を克服するトレーニングや指導じゃなくて、長所を伸ばすトレーニングが必要であり、監督やコーチはアドバイスをするだけで、指導はするべきじゃないな んてことが書かれてあった記憶があります。
でも、マラソンの高橋尚子と小出監督の関係においては、そうではなく、選手は監督 の指導を、監督は選手のパフォーマンスを求めて、それが上手く嵌った例として紹介されていました。
どっちがいいんですかね？勝者の思考法としては？ 野球とマラソンだから別なんですかね？ 十人十色、ケースバイケースですか？
結局．．． これらが、バラバラだと感じた理由です。
あと、どうも渡邊恒夫氏のことはホントに嫌いなんだろうなということが伝わってき ました。
確かに、最近の言動を見ていると球界全体のことというよりも ジャイアンツのためだけに球界を振り回している感じを受けますし、 プロ野球の人気の低迷が著しい今日にそれどころじゃないだろう！ という二宮氏の気持ちは理解できます。
ただ、私は特に野球ファンというわけではなく、むしろサッカーが好きで、 日本代表に強くなってもらいたいので、野球が無くなって、 才能のある人たちがもっとサッカーをやってくれる方がうれしいですが。
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