近年、海外で活躍する選手も増えてきて日本のサッカーのレベルも上がっていると思います。
今の日本代表も過去にないぐらい試合を見ていて期待ができます。
その日本代表の心臓部ともいえる遠藤保仁選手のエッセイがあったので購入して見ました。
サッカーが一番好きなスポーツなのですが、そういえばサッカー選手の本などは読んだことがなかったです。
おそらく、世界で通用するというイメージがなかったからだと思います...
遠藤選手のサッカーに対しての率直な感想が書かれています。
日韓ワールドカップでのサポートメンバーとして少し外から見ていたワールドカップの感想、
ドイツワールドカップでは代表メンバーには選ばれた喜びと、
しかしスタメンではなく、結局、一試合も試合に出ることができなかった悔しさ、
そして、2010年の南アフリカワールドカップの大会前の不調の時のチームの様子などなど。
文章も堅い文章ではなく、喋り言葉で書かれており、親近感を感じると共に、
ホントの感想なんだろ〜なぁと妙に説得力があります。
歴代の日本代表監督についても素直な感想が書かれています。
岡田監督との信頼関係は相当のようです。
南アフリカワールドカップの大会前に連敗が続き、ドイツワールドカップに続いて
予選での敗退がほぼ濃厚と言われている中、日本中が代表チームに期待できずに
監督とチーム、選手への批判も出てくる状況でも岡田監督は一番チームの勝利を目指していたことや、
その姿を見ていた選手達は監督を信じて自主的にミーティングを開いたり、
選手間のコミュニケーションを通してポジションごとの連携を高めたなど、
その当時の代表チームの様子も語られており、とても興味深く読みました。
他の監督はトルシエはあまり好きでなかったような感想を受けます。
ただ、頑張っているように見える選手を好きだったようで、
頑張っている姿を見せろ!と指示もよく分からなかったみたいです。
ジーコの時には海外組偏重のメンバー選定に疑問を抱いていたみたいです。
海外で活躍していた選手のレベルが高かったのは認めており、不満もないようですが、
ただ、コンディションの整っていないスケジュールの試合の時にも、
優先してスタメンになり、国内組はコンディションを整っていてもなかなか試合に出られなかったみたいです。
それがワールドカップのアジア最終予選で苦労した一番の理由だろうと。
本来なら余裕で本大会出場を決めなければいけないのに、と。
また、この代表のメンバーそれぞれの力としては抜けていたと感じているようです。
でも、ジーコが自由な創造性を求めるチーム作りを目指したので、チームとしての戦術がなかったと...
そして、チームとしてはいい雰囲気で大会に入っていったのに、
初戦のオーストラリア戦での逆転負けからチームがバラバラになってしまって、
大会中に立て直すことができなかったと振り返っています。
遠藤選手としては試合に出ることもできなかったけど、その前のサポートメンバーの時よりは
格段にいい経験になったと語っていますし、悔しさをバネに次の大会を目指すモチベーションにもなったと。
また、滞在地もあまりいいところではなかったようで、その反省が南アフリカ大会では生きたようです。
こういった経験を繰り返して、選手だけでなくサッカー界全体がレベルアップしていくんだな〜と感じました。
他にも日本のサッカー界のレベルアップのための遠藤選手の提案や考え方が示されています。
この内容の是非は私にはよく分かりませんが、日本を引っ張っていくような選手は
自分のことやチームのことだけでなく、サッカー界全体のことも考えているんだなぁと感じました。
遠藤選手はブラジルワールドカップも代表を目指すみたいです。
頑張って欲しいです。
2012/11/03
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