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「読書の時間」は備忘録として読書の感想や書評をまとめたサイトです。

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日本人としてこれだけは知っておきたいこと中西輝正

最近、戦後の日本の歴史について少し興味が沸いてきたのと、
海外との関係やその因縁について興味があるので、読んでみることにしました。

日本人としてこれだけは知っておきたいこと (PHP新書)

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太平洋戦争での敗戦後、日本はGHQの占領下となり民主化を進められ、
それまでの軍国主義を否定されると共に、日本の戦前の精神や文明までも否定されるになり、
日本人としては何となく、日本人としての誇りを持ちにくい風潮があったと思います。

本来、自国に対する愛国心を持つことは誇らしいことであり、
何も他人に遠慮することはないはずですが、日本では何故かそうはいかない...
戦後相当経ってから生まれた私ですが、親の世代(団塊の世代)であればなおさらでしょうし、
その前の世代はもっとでしょう。

はっきりと、愛国心を表に出すことは憚れると教育された記憶はないですが、
自然とそんな雰囲気や風潮の中で育ってきた気がします。
マスコミの報道の仕方の影響が大きかったと思いますが...

でも、戦争で負けたという負い目、他国に大きな被害を与えたと言う負い目が
この風潮を作ってきたと思っていたのですが、それだけではなかったようです。
この本を読むことにより、戦後の日本に向き合えた気がしました。
学ぶべきことはもっともっとあるでしょうが、いい入り口かなと思います。


また、本書では日本の文明の特異性や誇らしさについても触れられています。

よくある愛国心バリバリの日本は他国に対して優れている。
他国はこんなダメなところだら...という、うっとうしい話ではなくて、
欧米諸国が日本を「菊と刀」で見ていた文化や国民性の見方に対して、
非難されているところなどに論拠を示して、そんなことないと説明してくれています。

そもそも、海外からどのように見られていたというのが文献で残っていることすら知らなかったですが、
結構有名な書物ってあるようですね...
同僚に日本学の博士号をもった外国人がいるのですが、本書についてちょっと話をしたところ、
ずいぶん興味を示していました。本書に出てくる文献たちは知っていたみたいですが...
まあ、メジャーどころの本なのでしょう。
戦前の日本は世界を知らない無知な国だったと海外では思われていることが多いようですが、
そんなことない、日本は海外に人を派遣したりして国内で海外の様子がレポートされており
実は海外で何が起きているのかと言うことをよく知っていたという研究をしていたらしいです。

日本の天皇は神話からつながる独特の王様で、他国の王制の王様とはその性質が異なり、
これこそが日本の文明の根幹ともいえるという点は興味深く読みました。

2012/11/03


採点:★★★★









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