フィリピンPhilippines
商談 3/3
- ビジネスの交渉の進むペースは北米でのそれと比べると非常にゆっくりとしたものとなります。
- フィリピンの文化ではグループ、特に家族が個人に対して大きな影響力を持ちます。個人が行動を起こす前には、グループの合意を得ることが重要であり、”鶴の一声”のような権限を持った個人が存在することは滅多にありません。
- フィリピンには”pakikisma”と呼ばれるコンセプトがあり、これはグループにより決定が行われる際には仲間意識がそこに必要になるというものです。このコンセプトを理解し、予期することが交渉が進むにつれ必要になります。
- 組織全体での合意は必要ですが最終的な結論は重役によって決定されます。
- 結論が出るまでに時間がかかり、様々なプロセスを経過する必要があるため、フィリピン企業との交渉に当っては忍耐が必要となります。
- フィリピンの文化では家族や血縁者が個人に大きな影響を与えると同時に、多大なサポートを約束します。
- 家族ひとりの行動でも、家族全体が恥に思います。
- 中国、スペイン、US、そしてイスラム教がフィリピンの文化に大きな影響を与えています。
- フィリピン人は政治や法においては限られた権利しか与えられていませんが、他のアジア諸国と比べると平等が約束されています。
- 男性がその力強さや男らしさを証明する”Machismo”がフィリピンでは現在でも大きな影響を与えています。その結果、女性に対して過剰に積極的な姿勢を示したり、女性に対して支配的な行動が多く見られることがありますが、これはフィリピンでは受け入れられません。
- また、フィリピンのビジネス文化では女性は男性の同僚と同様に扱われることとなっていますが、それとなくあなたの影響力やステータスを相手に伝えることが必要になります。
- フィリピンでは一般的に肌の色が薄ければ薄いほど高いステータスの人間であるとの判断基準が存在し、白人は有色人種に対しては行われないような特別扱いを受けることがあります。また、フィリピン人の中には西欧の文化の方が彼ら自身の文化よりも優れていると感じている人もいます。
- 実社会では様々な不公平が存在しますが、すべての人間が文明人として扱われるべきであるという基本的な考え方が存在します。特に、重要な人間になればなるほど、丁寧にそして謙虚に振舞うことが求められます。これは特に貧困層との接触の際に重要となります。
- 例えば、物乞いが”Patawarin po” (Forgive me, sir = お許しください) と慈悲を求めている際に、鼻であしらうような行動派あなたの”面子”を汚す結果となります。