ドイツGermany
マネジメント文化 1/2 実践
- 第2次世界大戦後に確立されてきたドイツのマネージメントスタイルや文化は、他のドイツの多くのものと同じく中世のギルドや商習慣と密接に関係すると同時に、将来や長期的な感覚を備えています。
- ドイツの競争原理は厳しいですが破壊的とまでは行きません。
- ダイムラー・クライスラーとBMWの様に同一市場で競争しているとしてもそのマーケットの支配ではなく分配(シェア)を目指す傾向にあります。
- 多くの企業がある特定のニッチを目指して競争を繰り広げています。
- ドイツ企業は価格での競争を軽蔑しています。鉄鋼や化学薬品などのひと山いくらといったもののようには、特別に必要なとき以外には、価格競争を行うことはしません。
- その代わり、Leistungswettbewerbと表現される商品やサービス自体の品質やすばらしさを目標としています。
- ドイツ人の経営者は1)製品の品質と2)製品の機能の2点を特に重要視しています。経営者たちは彼らの会社を1番、彼らの商品を1番にと目指しています。
- ドイツの経営者チームは商品を中心に考えます。良い商品は放っておいても売れると言う考えを持っていますが、顧客満足の重要性も理解しており利用者の要望にこたえられるよう準備しています。
- 多くのドイツの経営者と企業にとってのキーワードは品質(Quality)、対応力(Responsiveness)、専念(Dedication)、とフォロー(Follow-up)です。
- 製品中心の考え方は製造中心の考え方とも置き換えることが出来ます。
- ドイツ人の経営陣はかなり上位の経営陣でも彼らの製造方法/ラインおよび製造現場をよく理解しています。
- アメリカ式の財務諸表のみを検討し、プロセスを分析することなく結果のみを判断する経営方式とドイツのそれとは全く異なります。
- ドイツの経営陣は良い品質の(製造)工程と品質の製品・商品は他の何よりも結果に結びつくと強く信じています。
- ドイツ人の経営陣と労働者たちの関係は比較的親密なことが多く、これは彼らがよい製品・商品を作り出すために共に協力していると言う意識が強いためでもあります。
- 品質とサービスの次に大切な目標をあげるとすると政府機関との協力(もしくは少なくともすり合わせ)です。ドイツの産業は政府と密接に関係し、経営者は政府の設定するガイドライン、政策、法規にとても敏感です。
- ドイツのすべての製品はDIN(Deutshe Industrie Normen:日本で言うことろのJIS)の対象となります。
- これはそれぞれの業界と政府により設定されましたが、その際に経団連、商工会議所、労働組合からの多くの影響を受けました。
- これらの結果として、民間企業の経営においても公の枠組みの中で行わなければならないと、ドイツ人経営者の良心に深く刻み込まれています。