本文へスキップ

グローバル・ビズは海外でのビジネスの成功のための世界各国のビジネスマナーとビジネス文化を紹介しています。

ドイツGermany

商談 2/5 交渉前に知っておくこと

  • ドイツのビジネス文化においては客観的な事実が判断基準となります。また法的、合理的な説明がビジネスにおける交渉や判断基準として重要視されます。
  • 最終的に個人的な心情や人間関係はビジネスの交渉には影響を与えることはありませんし、そうすることにより商談の公平さと確かさを確保することとなります。
  • そのため契約書は署名された後は、双方の合意が無い限り再交渉はありえませんし、それなくしては変更もありません。
  • 契約条件の不履行は法的に裁かれる対象となります。そのため、伝統的に契約書とは契約でなく目標や意思として理解している国のビジネスマンは、これをドイツのビジネスの相手に求めてもそういった対応は不可能だと覚悟しておく必要があります。
  • 一度サインした契約に対して、継続的な交渉や変更を求めることは不信感や疑念を招き、ビジネスや商談の取り消しにさえなりかねません。
  • ドイツ人は伝統的に新しいアイデアや概念に対して注意深い傾向にあります。特に制度の変化はとてもゆっくりと行われますし、積極的に行われることはほとんどありません。
  • 従って、北米やオーストラリア、スペインのハイリスクを受け入れる人々とは違い、セールス目的のプレゼンに対してはそれほど反応を見せません。
  • そのため、プレゼンの際には誇大広告は控えめにし、ロジカルな説明とデータをそろえたプレゼンをしっかりと用意する必要があります。
  • 同様に、柔軟さや自発性といったものはドイツのビジネス文化の顕著な特徴とはいえません。相手の企業が大きければ大きいほど、また古ければ古いほど社内でのマネージメントのスピードは遅い傾向にあります。
  • リスクを受け入れたりルールや伝統的な権威を変えることは望まれない理由としては、制度上の階級が絡んだものであることもありますが、それよりも歴史を通して認められてきたものを何故変えなければならないのか?と言う考え方が存在するためでもあります。
  • 綿密な計画はドイツのビジネス文化で重要な意味を持ち、ドイツの協力的なビジネス原理の特徴であります。
  • これはビジネスパートナー同士の円満な結婚のような状態も意味しますし、亭主関白、恐妻家のような状態を意味することもあります。
  • いかなる文化でもプロジェクトを進めるためにはその詳細を詰めていかなければなりませんが、違いがあるとすれば、どれ程詳細まで計画するのか、いつするか、どうやってするかのみです。
  • 従って、プロジェクトのどの場面でどれほどの技術的な詳細が必要かなど、ビジネス文化によって大きく異なりますので、双方が宿題は事前にしっかりと終わらしてミーティングの準備をすることが非常に大切です。
  • また、必要かつ可能であれば実際の正式な会議の前に簡単な打合せを持ち、皆が理解することの出来る基本のルールを設定することも効果的です。