カクテルのベースとなるお酒
カクテルには様々なスピリッツやリキュールがベースのお酒として使われます。
それらのベースのお酒について、その特徴や使い方などを紹介します。
ウイスキー Whisky
代表的なスピリッツの1つで、大麦や小麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を、大麦麦芽に含まれる酵素によって糖分に替えて、発酵させた後、オーク樽で蒸留したものです。
世界で有名なウイスキーとしてはスコッチ・ウイスキー、アイリッシュ・ウイスキー、アメリカン・ウイスキー(バーボン)、カナディアン・ウイスキーの4大ウイスキーがあります。
これに日本のウイスキーを加えた5大ウイスキーと呼ぶ場合もあります。
ウイスキーはそれぞれ、その原材料や蒸留法、熟成法などによって特徴があります。
ブランデー Brandy
ブドウを発酵させた後、蒸留して熟成したスピリッツで、芳醇で濃厚な風味が特徴です。
最近ではブドウだけでなく、リンゴやチェリーなどを主原料としたブランデーも多く作られています。
ブランデーの主な産地としてはフランスやスペイン、イタリアなどのヨーロッパ全土と、アメリカや南アフリカ辺りが有名です。
特に、フランスのコニャック地方とアルマニャック地方のブランデーが特に有名で、高価なブランデーの銘柄が数多く作られています。
ジン Gin
ジンはライ麦やトウモロコシなどの穀類を糖化・発酵させた後、蒸留して、ジュニパー・ベリーの実で香り付けをして、再び蒸留したものです。
元々は利尿作用のあるジュニパー・ベリーを使った薬用酒として作られたものでしたが、その爽やかな風味が人気となり世界中に広がりました。
ラム Rum
サトウキビを主原料としたお酒で、糖蜜を取り出して発酵し、蒸留させたお酒です。
ラムは大きく分類すると、すっきりとクセの少ないホワイト・ラム、バランスの取れたミディアム・ラム〔ゴールド・ラム〕、濃厚な香りのダーク・ラムがあります。
ラムは西インド諸島で生まれたお酒で、今でもジャマイカやキューバなどの西インド諸島にその代表的な産地が多く、蒸留法や熟成法によって独特の風味を作り出しています。
ウォッカ Vodka
ウォッカはライ麦や大麦、トウモロコシなどの穀類やジャガイモなど麦芽で糖化し、発酵させた後、蒸留させる蒸留酒です。
ウォッカの産地としてはポーランドやロシアが有名ですが、現在ではロシア革命で逃れたロシア人がその亡命先で作り始めたウォッカが根付き、フィンランドやカナダ、アメリカ辺りもウォッカの産地として有名になってきています。
テキーラ Tequila
テキーラはアガベ・テキラーナという竜舌蘭の球根から作られる蒸留酒で、大きく分けると、カクテルなどによく使われるホワイト・テキーラ、2ヶ月以上熟成させるテキーラ・レポサド、1年以上熟成させるテキーラ・アネホの3種類があります。
テキーラの産地としてはメキシコが有名で、
マルガリータの登場で世界的に有名なスピリッツになりました。
ワイン Wine
ワインはブドウから作られるお酒で、果汁を発酵・熟成させて作ります。ワインは紀元前4,000年〜5,000年頃には既に作り始められていたと言われています。
ワインは黒ブドウを原料にした赤ワイン、白ブドウを原料にした白ワイン、両方を混ぜ合わせたロゼワイン、炭酸ガスを含んだスパークリング・ワインなどの種類があります。
有名な産地としてはフランスやイタリア、ドイツ、アメリカ、ポルトガル、オーストラリア、チリなどがあります。更に、スパークリング・ワインはフランスのシャンパーニュ地方で作られるシャンパンが有名です。
ビール Beer
ビールは大麦麦芽にコーンスターチなどを加えて糖化させた麦汁を作り、それにホップを加えて煮沸した後、冷却して、ビール酵母を加えて発酵させて作ります。
麦酒の種類には、熱処理をしないまま出荷される生ビール、Lagerと呼ばれる貯蔵室で熟成させるラガー・ビール、小麦から作られるウィート・ビール、イギリスのスタウト、ミュンヘンビールなどの黒ビール、チェコスロバキア産のピルスナーなどがある。
ビールの種類などについては
ビールの時間をご参考ください。
リキュール Liqueur
リキュールは一般的に蒸留酒に果物やハーブ、エッセンスなどで風味を付け、甘味と色などでテイストを整えたもので次のようなものがあります。
アブサン
アブサンは美しい緑色のリキュールで、以前はニガヨモギが使われていましたが、幻覚症状や健康被害があると言うことで、現在はアニスシードを主原料として作られています。
アロマティック・ビターズ
アロマティック・ビターズはアンゴスチュラなどに代表される通り、樹皮や植物の根のエキスが使われています。
豊かな香りと苦味のあるテイストが特徴です。
オレンジ・ビターズ
オレンジ・ビターズはビター・オレンジの皮や植物の根や樹皮から造られるリキュールです。
カンパリ
ビター・オレンジの皮と数種類のハーブを使ったリキュールで、健胃作用もあるので食前酒としてもよく用いられます。
キュラソー
キュラソーはオレンジの皮をつかってさっぱりとした〔オレンジの〕風味を付けたリキュールです。
ホワイト・キュラソー、ブルー・キュラソーもこの分類に入ります。
グリーン・ティー
すっきりとした風味が海外でも人気の日本産のリキュールです。
主原料はそんなの通り緑茶や抹茶が利用されます。
クレーム・ド・カシス
黒スグリの実を主成分として作られるリキュールです。
深い赤色と甘酸っぱさが特徴になります。
クレーム・ド・ミント
ミントの葉で香り付けをしたリキュールで、爽やかなテイストが特徴です。
サザンカンフォート
サザンカンフォートはピーチなどのさっぱりとした果物数種類をバーボン・ウイスキーにアレンジしたカクテルです。
シェリー
ワインを作る過程でブランデーを追加したもので、辛口に仕上げています。
スロー・ジン
スモモに似たスロー・ジンを使ったリキュールで、甘酸っぱいテイストと鮮やかなバラ色が印象的です。
ドランブイ
英国王家秘伝の秘酒として伝えられたものです。
数種類のウイスキーにハーブやハチミツなどをアレンジしたものです。
フルーツ・ブランデー
ブドウ以外のフルーツから作られるブランデーです。
リンゴから作られるアップル・ブランデー、杏を原料とするアプリコット・ブランデー、桃を原材料とするピーチ・ブランデーなどがあります。
ベネディクティン
フランスの修道院で作られていたリキュールで、芳醇な風味が特徴です。
数種類の果物やハーブから作られます。
ペルノー
アブサンの代用品として作られたリキュールで、ニガヨモギの代わりにアニスシードが使われています。
10数種類のハーブを合わせて作ったリキュールで、アニスのスパイシーな香りとスーッとするテイストが特徴です。
ベルモット
ワインにハーブやハチミツで風味をアレンジしたもので、甘口のスイート〔ロッソ〕と辛口のドライの2種類があります。
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