辛い便秘もこれでさよなら
基本的には妊娠中であってもなくても、便秘に対する対策は同じですが、妊娠中の便秘の治療法/対処法について注意点などを調べてみました。
できるだけ薬剤に頼らずに、生活習慣の改善すなわち排便リズムの改善、運動、食事療法などが大切になります。
1、排便リズムの確立
規則正しい生活をおくることが重要で、便意がなくても毎日一定の時間にトイレに行く習慣をつけることが大切です。
特に朝食後の最も排便しやすい時にトイレに行く習慣をつけることが大切です。つわりの期間にこの習慣がなくなり、以後便秘になってしまう場合もあります。
2、食事療法
線維の多い植物性食品は大腸を物理的に刺激できるために、便秘対策には有効です。
このような食品としては豆類、葉菜類、根菜類、きのこ類、海草類などです。具体的にはごぼう、れんこん、たけのこ、サツマイモ、ふき、セロリ、きゅうり、しいたけ、こんにゃくなどです。魚類では、たこ、いか、貝類なども有効とされています。
食事療法とは言えませんが、起床直後の早朝空腹時に、冷たい水、冷たい果汁、冷たい牛乳を飲むことも、便秘対策として有効であることが知られています。
これは胃の中にこのような冷たい飲料が入ると胃大腸反射が起こり、反射的に横行結腸以下の大腸の蠕動運動が亢進し排便が促進されるからです。
3、適度な運動
適度な運動は便秘に有効であるだけでなく、妊娠経過全般に好ましい影響を及ぼします。散歩や妊婦体操(妊婦水泳、マタニティービクスなど)は便秘対策としても有効です。
4、痔疾対策
痔による疼痛のために、排便を我慢しやすく、排便習慣が崩れる可能性があります。その結果として便秘の原因になり得るために痔疾対策が重要です。
便秘の薬物治療は下剤を用いますが、妊娠中に使用してよいものと避けるべきものがありますので、注意してください。
下剤にはその薬理作用が強く、比較的短時間後(2〜6時間後)に効果が発揮される峻下剤と緩やかに作用し8〜12時間後に効果のある緩下剤があります。
峻下剤(ひまし油、大黄末)は子宮収縮をきたし流産、早産の原因になり得るので、妊娠中は避けるべきです。
妊娠中使用可能な緩下剤
センナエキス(アジャストA、ヨーデルS)、センノシド(プルセニド、センノサイドなど多数)、ピコスルファートナトリウム(ラキソベロンなど多数)、配合剤(アローゼン、ソルベンSなど)などは妊娠中であっても使用可能です。またレシカルボン座薬、テレミンソフトなどの座薬も使用可能です。
*詳しくは専門の医師や薬剤師に相談するようにしてください。