夢が教える欲求dream
無意識は本当の心のエネルギーのある場所だと前回までに説明しましたが、夢はこの無意識の世界のものですので、夢がやりたいことを敦えてくれるということができます。
この無意識の世界がなぜ、閉じこめられているのには理由があ ります。
それは無意識が、あまりに自分勝手なためです。
無意識の世界の心は、白分の快楽だけを追求する原我(本能的原始的心)が中心になっているのです。
破壊本能や性的本能なども、この無意識の中の原我に含まれています。
人は皆、もともと生まれたときは原我のみしかないのですが、その自己中心的な自分勝手な心のままに行動すると、周りとの摩擦が生まれ、社会での生活が非常に困難なものになってしまうので、その原我を意識しないように閉じこめる心の部分が発達していきます。
その心の部分が『自我』と呼ばれる心で、これが意識の世界をつくっていくことになります。
そして、もともとの心の原我を無意識の世界に閉じこめ、ふたをしてしまっているというわけです。
原我は無意識の世界の中にふたをして押さえつけているので、意識がしっかりしているときには、これは心の中に浮かんできません。
しかし、押さえの手がゆるむと、出てくるのです。
眠っているときは意識のレベルが低下しますので、押さえる力も弱るという仕組みでです。
このときこそが本能的自我が浮かび上がってくるチャンスなのです。
このため、 夢には原我の影響が強く出ることになります。
これは逆にいうと、夢から自分の原我のようすがわかるのです。
夢を分析することにより、本当の心がわかるというのは、この本能的原我を知ることを指します。
本当に自分がやりたいと思っていること、子供のときからの願望が夢には現れます。忘れていた本来の自分の姿が見えるのです。
また、無意識の一番深い部分には、人類としての無意識の世界があります。
これは個人的な願望や本能よりももっと深い人類としての、人間そのものとしての成長の基盤です。この人類的成長の方向も、夢の中に現れてくるのです。
そのため、夢を知ることは本当に大事なことなのです。
夢を書きとめ、それを考えて分析することは、日常の忙しさで忘れてしまっている白分の本当の心を知り、風水により開運を促すヒントになるのです。